映画メモ

観た映画記録帳。はっきり言って、長いです。お暇な人はどうぞ。

今日の映画キロク #5

完全無欠もはや敵なし、殺し屋スキンヘッドの男ーー、その名はーーーー。

ヒットマン



まずは、こちらのヒットマンから。

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今作ヒットマン演じるのは、ダイハード4.0で敵役を演じたティモシー・オリファント
ダイハードでの彼は、『あ、この人、イケメソ!』だけど憎い役だった。
このヒットマンは、2007年。ダイハード4.0も同年である。

ヒットマンのために、髪そり上げちゃったの?と思うのだが、役者ってこういうときの思い切りが凄いと思う。
お金もそれなりに貰えるけれど、役作りの為の役者のこだわりもあるんだろうね。
身体をバキバキにキンニくんに作り上げたり、体重を増やしてみたり急激に減量してみたり、自分を追い込んでいく極め方が凄い。




原作はゲーム。
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最強の殺し屋、堅物男である。
原作のゲームの展開では、ヒットマン=エージェントとされるスキンヘッド・黒スーツに赤いネクタイ白シャツ男が各国の標的(ターゲット)たちを寡黙に暗殺していく、
スタイリッシュさがとてもかっこいい作品だ。
いろいろな実況者たちがやっているので、観ているだけでも楽しめるので、是非とも拝見をお勧めする。
私はへたれプレイで出来てもアサシングリード(これも時代を超える暗殺業)くらいなので実際プレイに自信がないのでこちらは見る専門。
しかし彼の感情は、表に出すことはない。訓練されたものだから、愛情などの感情は見せないのである。

原作ゲームに沿って映画を作ったようにみせて、意外にオリジナル展開で最後はハリウッド映画が期待する締め方をしている。
ハリウッド映画が期待する締め方とはなんぞや?
それは、ハッピーエンドぶっこいて終わるのだ。
唯一、良いところは、みながダイスキ(^o^)/恋仲関係の展開にはならなかったことがこの映画の唯一の救いかもしれない。・・・辛口評価w
そして、原作ゲームに基づくとされる(映画冒頭でわざわざ言っているが)要素が1つも見当たらない。
なので、全体的にみてこの映画のヒットマンは、評価が低いのかもしれない。

けれど、ティモシー演じる『ヒットマン』。ゲームは年齢不詳の堅物男なのだが、
ティモシーの顔がイケメンで、少し彼の甘い可愛さが出ていて好きなのだ。

映画の内容には多少不満はあるが、ティモシー・オリファントを観れるだけでも満足してしまう。
イケメンはいくら髪がなかろうが、やはりイケメンである。
だからいくら真顔で通していても、原作とはほど遠くみえてしまうのである。
・・・で。だからこの映画、いったい良いの?不評だったの?と問われると、個人的には良い評価としてしまう。





ティモシー演じるヒットマンは、愛情に近いものを展開としてしまったのも、原作と違うやろがァァァと思われてもしかたがないのだが、
ティモシーがかっこいい(可愛い)ので、私の中ではなかなか良いと思ってしまうのであった。
ちなみに、余談だが彼の家系は、ヴァンダービルド家、19世紀前半に有名となった鉄道王の一族である。



うーん、でも、・・・これじゃあ、原作じゃねー!・・・と、思ったら、こちらをお勧め。
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『エージェント47』

2015年の『ヒットマン』である。
原作に沿っている展開なのは、彼が優しい顔など一切見せぬ事。2007年のヒットマンよりは少しゲームに近いように思う。
ジョークは言うが(ブラックね)感情のある表情は見せない。
ただし、ゲームは生きている者ではないのだから原作に沿う形は完璧にはできないので多少の妥協は必要だと思える。
アクションは前回同様、満足のあるものだったし、イナバウワーもした彼には仰天だった。笑
頭脳で戦い、察知・洞察力で勝負する戦い方は面白い。
ヒットマン演じるのは、ルパート・フレンド
今回の俳優陣は、さほど有名ではないように思えてしまうのだが・・・?
(無知なだけかもしれない・・・)


そして、もう1つ。
ヒットマンを演じたという共通点からのご紹介。
ダイハード4.0でもティモシー・オリファントと共演をしたダイハード至上ツイてない男、ブルース・ウィルス
彼も昔は、ヒットマンを演じている。

それがこれだ。


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『隣のヒットマン

2000年の映画。

表現が酷い例えだが、豚顔妻とその母親が同居している冴えない男のもとにある日、隣に引っ越してきた男。
彼は世間を騒がせた有名な殺し屋・ヒットマンだったーーという事実を知ってしまって・・・から展開していくコメディ映画である。

まだこの頃は、ブルースの髪は多少なりともあった時代である。
別にエージェントのように髪の未来は計画されてはいない、エージェントはある目的の為にすべてが計画された人物であっても、
ブルースがヒットマンだからといって、髪の毛の未来まではまだ『人権もとい毛権』があった頃の時代の映画である。(何言ってんだ私はw

昔の映画だからといって侮るなかれ。
一転二転、三転していく展開が面白い。「えぇ~、そんなことある?」展開にもなっていく。(話が無理矢理すぎなのでは?と多少思う点もあるんだけど)
気になったら観てほしい。

今日の映画キロク #4 

前作シリーズとは、なんぞや。
前作シリーズを場外へすっ飛ばして、かーらーのー、
スタイリッシュアクション良し!美女とハンサム!女優良し!男優良し!バトル良し!

これが今回の映画『アメージングスパイダーマンシリーズ』

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前作主人公・ヒロインともに代わり、
今回の主役はアンドリュー・ガーフィールド
ヒロイン役は、エマ・ストーンである。

前回のなよっちい主人公・ビッチなヒロインとはまったく正反対の性格の2人。
アメイジング~はすべてにおいてスタイリッシュであり爽やかでとても見やすい作品に仕上がっている。
主人公ピーターはスパイダーマンになると、バトルにおいて常にジョークをかます人物がよく描かれている。
ヒロインは性格の明るさ、誠実さがよく出ている。
前作のビッチヒロインは不評だったのだろうか・・?個人的には、不評だったけどそこまで変える必要があったのか?とちょっと疑問。
でもこの女優・男優ともに美女とイケメンさわやか。そして周りの俳優さんも名俳優。

アメージングスパイダーマンは、PS4ゲームの主人公も彼の顔を起用。
映画とゲームの話は少し違うが、独自で研究し得た武器を使用することでバトルを優位にするなどはゲームと同じである。
今回のピーターは、研究員の能力を発揮し、独自で編み出した武器を使うことによって戦いを有利にすることも描かれている。
前作と同じなのは、遅刻が多いこと。


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シリーズ2作目。今回は、2作目で完結する。
2は最後とても悲しい結末が彼を待っているわけだが、原作では本当にそうなっているのか、これは映画だけのオリジナルなのか疑問が残る。
映画は成功したと思うが、忘れちゃいけないのは、ヒーローはいつでも孤独。ということだ。
個人的に、前作よりはアメイジング~の方が少し上位に位置しているくらい前作よりもツッコミどころはない今作に満足していた矢先のことだった。


忘れていたのだ・・・敢えて言おう!!ヒーローはやっぱり孤独だったということを!!

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しかし、笑いあり涙あり、そして最後はやはりヒーローとして彼は立ち向かっていく姿勢が描かれている。これぞ、アメコミ、スーパーヒーローである。
最後の最後も必見である。
彼のコミカルなバトルは次回作までも受継がれて欲しいし、彼だからこそのスパイダーマンであったのはとても良かった。
前作を結構此処でボロクソにいってはいるが、前作は前作としてのかっこよさはある。
当時はあのスパイダーマンが実写化するのだと話題になっていたから、それを知っている記憶はいつまでも懐かしい。
あの記憶さえなければ前作は評価しないと思う。
知っているからこそ、スパイダーマンは好きなのだ。

しかし残念ながら、多分アンドリュー演じるスパイダーマンは今作シリーズでおしまいである。
次回作のホームカミングは、なぜかスパイダーマンがアヴェンジャーズに憧れを描き、メンバーに入りたがる。
そしてあろう事かその関係者?からスパイダーマンスーツを貰うという、ほんまでっか?!展開から始まる。
そして序盤くらいで既に親友のおデブに正体がバレるというアイタタt設定である。
そのォデブが無性に腹ただしいので無性に観る気が大半減し、途中でドロップアウト
世間の評価も、もちろん低い。
主人公は、トム・ホランド。誰やそれっっw

ホームカミングだけは、観ることは敢えてお勧めしない。
なぜって・・?


敢えて言おう!!
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今日の映画キロク #3

2019.11.1 に劇場にて。


人の落ちていく様をただただ、

人の沈んでいく様をただただ、見ていくという淡々とした映画。『JOKER』



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JOKERになる前の彼の人生は、悲劇の中にでも見出せる自分だけの喜劇を演じていく。

精神不安定から笑ってしまう、という病気を抱えて頭の中ではいつでも人を笑わせたいという自分がいて、

ゴッサムシティという街の醜さの中で生きていかなくてはいけない悲劇。



彼の生い立ちは悲惨なもので、JOKERという存在は彼の中に既にあったものだと思う。

JOKERで生き始めた彼がタバコを吸いながら歩くシーンは、とても清々しくて好きだ。


この映画において様々な評価考察があるが、単に「やばい」という語彙力のない感想で片付けてしまうくらいなら

この映画見る価値はないと思った。別にやばくはない。ヤバいなんてこの映画に使ってほしくないしそんな感想をレビューに載せる輩が好きじゃない。

誰もお前の意見は求めていない。

ヤバいという表現自体、お前を評価するものだと思っている。そういう人間が嫌い。


よってこの映画は、一言で片付けて欲しくない。

序盤からどん底に落ちている人間が出てくるだけ。そのあとの盛り上がりもないのでその時点で、

「なんだつまらん」と思われてしまうならそこでどうしても観なくてはいけないものでもない。

この映画は、バットマンのファンなら誰もが知るJOKERの生い立ちを描いたものだ。


先ほども書いたとおり「ヤバい映画を観た。」というレビューを見たが、どういう意味?

ヤバい映画ならもっとあるだろう。SAWとか悪魔のいけにえとか。何を見てヤバいのかがわからん。

だからきっと「やばい」という表現自体、やばいのだろうね。そういってしまえば、すべて分かっているような表現力しか身につかない。話すときは確かにやばい、ということもある。だが、文字に起こすほど実に頭の弱い表現になることもわからないのかなーと思っている。(そんなレビューを書いた輩に怒ってるのだわたしは!)


このJOKERを演じるにあたり、ホアキン・フェニックスは約1ヶ月間ホテルに引きこもり、その生活をノートに記した。
彼は、JOKERの心理にたどり着くためにこうした生活をして、過酷な生活を送り、JOKERという人物像を生み出すための自分との戦いだった。
その結果、精神が段々と追い詰められていき、ページが増え日が過ぎるほどに文字は荒れて羅列も乱れていったものとなり最後のページには書き殴られていたという。
(なんて書かれていたのか肝心な事わすれました(^^;))


JOKERもゴッサムシティの住人の1人だった。

そして、世間は何よりも狭い。事実を知った彼には、悲劇は悲劇でしかないという現実を見る。


この映画を見た後、エスカレーターに乗っている時、後ろにいた女の子2人がJOKERの映画について話していた。

「あれは、センスによるらしいよ」

と言っていたけれど、それも一理あると思う。

多少、その知識も欲しくなってくる。

バットマンを知らなくても観れるが、期待するような盛り上がりはない。そのことを踏まえた上で観れば何の問題もない。
とても、よく出来た作品だと思う。なので評価は★5つ。

人の落ちていく様をリアルに描いている部分や理想的な自分を描いてダンスを踊るシーン、
彼の清々しい人生の幕開けをタバコで表してるシーンが好きだ。

そしてこの映画の背景には、社会における問題がある。だから、何度でも言ってやる!

ヤバい映画だけでは、ないのだと。

もう1度観たいと思ってしまったホアキン・フェニックスのJOKER。

全世界に愛されているJOKERだから、役者もド根性で全力で出し切った演技をする。そして出来上がった作品には、いつでも魅了されるものである。
季節関係なく廃れがない。
どの俳優が演じてもJOKERはアメイジング!!(素晴らしい!!
悪役にして、愛すべきJOKER。私が知ったJOKERはジャックニコルソンからだけど、故人となった彼は今でも、私の中の名優である。

JOKERは紳士でお茶目。ぶっ飛び具合は、愛嬌。
悪役なのに、紳士ってステキすぎる!と当時幼い私は感激して、本まで読みあさってもう何回読んだかわからないw
バッドマンもかっこいいけど、やっぱりJOKERもかっこいい。まさに、変態という名の紳士だよw

今日の映画キロク #2

頼りなく冴えない男、性格のなよった主人公の裏の顔は、孤独を背負うヒーロー。
その恋相手は、いつでもビッチ。

それが、今回の映画。スパイダーマンシリーズ』である。


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今回スパイダーマンシリーズ1・2・3を演じるのは、トビー・マグワイア

個人的観念から言わせていただくと、

冴えない主人公とヒロインだけどもビッチな彼女がどうにもやるせなく、★は4つ。


ストーリーもアクションも満足のいくものだったけど、
トビー演じるピーターが彼の知らないその裏でどんだけ男を取っ替え引っ替えしている(これでもこの映画のヒロイン)という彼女に
ベタ惚れであるという設定w

原作はどうなのか知らないけど、いや、人間的にどうなの?いいの君はこれで、いいの?と思ってしまうツッコミどころあり。

スパイダーマン自体はかっこいい!
しかし最終的に、スパイダーマンが街で人気になってくるにつれ、調子に乗ってやっと結ばれたと思ったビッチヒロインの前で他の女とキスしてしまうという失態をおかす。

いやいや、それは男としてというか・・・人間としてダメでしょ。
しかも恋人の話すら聞こうとしない。
いくらビッチでもそれは、怒り心頭よ。

それとは正反対に、敵役はいつでもシリアスである。

敵役の俳優さんたちはシリーズどれを観ても、ストーリー的にもうまくその感情などを演じていたし、とても良かったと思う。
主人公ピーターの親友であり、敵にもなるハリー役のジェームズ・フランコの演じ方は感慨深い。
額にいつでも皺を寄せている役である。常にやっていたら本当に皺が寄るので気をつけて欲しいと思うくらいこの映画の中では一番の苦悩者である。
父親に対する葛藤、苦悩を乗り越えた先に見える愛情と憎しみ。愛情と憎しみは紙一重
私は女だし彼の父親に対する想いは立場的にわからないが、一人息子である彼の苦悩は相当ダメージだっただろう、そんな表現もうまく演じている。



スパイダーマン3 の展開は、マーベルならではという感じのネタが入っている。
原作はまったくわからないけれど、コールタールのような黒いぬめりのような宇宙生物スパイダーマンが侵されてしまう。
黒いスパイダーマンは心が支配されてしまう。

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敵は敵としているが、黒い生物もまた敵である。
最終的に、助けを求めるのはやはり親友に。

「だってハリーは敵なのにどうなるの?絶対これ終わらないやつじゃん」、、、、と思いきや、事は簡単に片付くものである。

ただ単に、ハリーがスパイダーマンである彼を赦すのだ。

「え、超展開じゃね?だって、あんなに『2』の時恨みまくってたじゃない。もっと心を正常に戻す時間必要じゃね?」と思うところなのだが、、、、

最終的なピンチでハリーが登場。(^^)/やほーい


なんだか、詰め込みすぎイイイイイなスパイダーマン3。
しかもこれがこのシリーズの最終話である。


そしていい感じに、終わっていくのだ。

なんだこれ?視聴者の置いてけぼりを喰らう感満載である。

ほんとに最終的な展開は、学芸会なの?と思わせるようなもので完結する。

敵は敵で、今回は野放しになる。
結局、『愛とはいいものですね。』という展開で終わるのである。


表紙はとても有名で、とてもかっこいいし、私も大好きである。

今日の映画キロク #1

「全く意味がわからない映画だった・・・。」


というのが、今回の映画である。

タイトルは『ELLE』(エル)

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2016年、フランス映画。

多分絶対、といっても良いくらい日本人ではしない行動をする主人公。
フランス映画を観ると、大体が日本じゃ理解できない行動をするのが「もうこれ特徴なの?」といっても過言じゃないと思ってるんだけど。
まぁ聞いた話じゃフランス人は鳥を食べる日本人に対して「あんなにかわいい生き物を食べるなんて信じられない!」ということだが、じゃあ聞くけど「あんたらが平気で食べてる牛や馬はいいんかい!」と突っ込みたくなる。反対にこちらも言わせてもらうけど「オリーブオイルをがぶ飲みするくらいパスタにかけて雑炊のように食べるあんたらが信じられない!」
オリーブオイルって私もそうだけど日本人ではお腹が痛くなる人もいるんだよね。カロリー的には身体に良いとされても日本人には慣れてないからお腹が緩くなる人もいるんだって。
まあ、そんな考え方にも違いがあるし文化も理解度もまったく違うと思う。
私が、もしこの映画にお金を払ってみたら本当に損をすると思ってしまったくらい理解に苦しむ映画だとおもってしまった程である。
結局のところ何を伝えたかったのかもよくわからないし、何を描きたかったのかもよくわからん。
なるほど、よくわからん。ではなく、え・・・・?どゆことなの?というのが見終わった後の正直な感想である。

ではまず最初から。
主人公は、・・・某特撮のお決まり台詞じゃないけど・・・『最初からクライマックス』だった。
最初の始まりは、斬新だ。
まず主人公の強姦から始まる。襲われている声だけで、ペットの猫がそれをみている描写から。
まずここからケチをつけるとすれば、その猫はまったく可愛げのない生き物であった。
目が釣り上がってブサイクネコ。そして、よく鳴く。別にそこに謎解きとかはない。強姦魔が部屋に潜もうが、襲っていようが、番犬(番猫?)にも使えないただのペットである。先にも後にも、ほんとうにただのペットで不細工な猫であった。

ミシェルには頼りなく自分の意見を言えない息子がいる。その恋人の腹には違う男の精子を受継いだ肌の色が違う赤ん坊が。産まれてきた我が子をそれでも愛そうとする我が息子と気に入らない恋人の間をちょくちょく裂こうとするミシェル。
いるよね~こういう姑。ここだけは日本人でも共感はできるンじゃないかと思う。

そんなミシェルの現在は、夫と離婚して独り身である。だが仕事関係で夫とはちょくちょく会っている。夫には新しい恋人が。自分よりも若い女であることが気にいらないのか、直接職場に行ってご対面。
ホントにさぁ、そーゆーとこだよ。
ほんとに、そ~ゆ~とこだゾ!って言いたいくらい、ミシェルはガンガン突っ込んでいくタイプである。嫉妬心が極MAXなのだ。そして強引にクリスマスパーティーに招待する。
似たようなことわざで、虎穴に入らずんば虎児を得ず、ってあったな。自分にとって得たいの知らぬ女でもまずは懐を掴もうとする女が、このミシェルである。
ある意味、自信家で良くも悪くも大胆、そして強引とプライドの高い危険度MAXな女性。
映画のサブタイトルの危険ってこういうことだったの?
映画評価してあーだこーだ書いてあるほど、見てる側にはそれほど怖くはない。けど、実際にいたら危ない人だとは思う。
実際にこういう人っているし、確かに周りが振り回されるのは目に見えてる。
確かに映画の中では振り回されているような場面もあったけど、それほどでもなかったのがインパクトがない。だって、それにも負けずと周りの男たちの性癖が強かった。
フランス映画って屈折した男女関係と魔性の女設定、、、とか結構ズバズバ表現しているのって多い気がする。
昭和の頃の日本映画もちょいと前のドラマだって今じゃ考えられないほど結構普通に性についてはズバズバやってきたように思うけど(今は規制された所為で抑えられてはいるけど。)

ミシェルを襲った男は、覆面をしていて最初は誰だかはわからない。
でも2回目に襲われたときに顔がわかる。
そして理解できないのは、その後も正体が分かった上でその強姦魔と関係を持っていること。
ミシェルもそれに対して自分の情を見せつけて誘う。
それで3度目の強姦。特殊な性癖を持った男との痛いセクロス
なんでこんなになっちゃったかというと、ミシェルは過去に父親が殺人鬼になってしまったという暗い過去を持っている。・・・・といっても、それも見ている側には最後まで謎、謎、謎で残る。
ミシェルが酔った時に過去を打ち明けるシーンがあるけどそれも本当の話なのか定かではなく、母親は父親はモンスターではないと言っているし、過去について詳しく説明や描写はない。
その過去が辛くて今の主人公の歪んだ性格を形成するものとなってしまったのかも定かじゃない。
魔性の女っていうよりは、ただ感情が欠けている1人の女性としての印象が強い。
もう少し辛い過去について深く掘り下げていけばもう少しインパクトあるものになったかも。
あと感情が欠けているからって、自分が事故った時に助けてを求めた相手が強姦魔って・・・嘘だろおいいいってなったんだけど、3度目の襲われたときの後の余韻が・・・そういうことだったんだろうなぁ・・・(うーん・・・・


映画の中で一番わかりやすかったのは、
主人公たちの性格である。
一番サバサバしている性格なのは、主人公のミシェル。
使った物は放り投げるし、ワインはガバガバ飲むし、嫌いな物は吐き捨てるようにまるで人生の汚物だと言い切るように切り捨てるし自分のよく思わないことはたとえ人が傷つくことを目に見えていても吐き捨てるようにずばりと言う。
そして、取り巻きの男たちは性にも自身にも愚かで頼りない。息子は、泣けるほど愚かである。
頼れる同性の友人は、少しばかり主人公に対して好意を抱いていて、ビアン的なかんじでもある。(ただし一方通行なかんじでもある)

性に対して隠すことはないしオープンにしていることは日本よりも断然オープンなのはわかるけどフランス人はこの映画をみて、共感したりするもんなのか?と思ってしまう。
そしてこれを凶器の女として、捉えるのはどうなんだろうか。
私はただこれは感情の欠けた1人の女の性と生き方としてみてしまったんだが、もしこんな感じの人間(ヒト)が本当にいたとして生き方そのものを修羅とするなら、なんだか凄く悲しいと思う。